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ウタラ炭鉱跡トレッキングと海岸漂着ゴミPGを竹婦連大会で実施しました


5月26日、27日の二日間、竹富町婦人連合会(竹婦連)の宿泊研修がありました。昨年度から伊谷美穂が竹婦連の役員で、宿泊研修の準備や運営に携わっていました。その中で、くまのみ的に関係あるものをご紹介します。

分科会「歴史の森トレッキング〜ウタラ炭鉱跡に行こう」

 講師:伊谷 玄

普段のプログラムではウタラ炭鉱跡しか行きませんが、今回はバスが使えるということで、もうひとつの炭鉱があった内離島も眺める特別バージョンで、2時間半ほど、15名の参加者をご案内しました。

明治から昭和にかけての激動の時代に、西表島を舞台にして富岡製糸工場をも凌ぐ悲劇があったことは、竹富町の人々にもあまり知られていません。この機会にジャングルに飲み込まれつつある遺構を訪ね、悲劇を生んだ直接の原因だけでなく、その時の時代背景などもお話させていただきました。

参加者からは「炭鉱切符や納屋制度など、負の遺産ではあるが、小中学校ではあまり学ばれていないようなので、子ども達に学んでほしい」という声をいただきました。 子ども達に伝える機会があれば、喜んでご案内します!

分科会「クバの柄杓とつるべを作ろう」

 講師:星公望(のーじ)/助手:伊谷美穂

島の民具の達人・のーじを講師にして民具づくり「クバの柄杓とつるべをつくろう」をやりました。 この日のために1月以上前から準備をしてきました。人数×2以上のクバを採りに行き、その日は日向で乾燥させ、その後は軒下の風の通るところで十分に乾燥させます。そして作る日の前日に水に浸すという「こしらえる」作業を経て、ようやく作る日を迎えました。

のーじの鮮やかな手つきで魔法のようにできあがる民具には、いつもながら感動します。 そして重要だなと思うのはその前の工程。 今回、素材をこしらえるのは参加者15名のため。使えるクバがなければ分科会になりません。失敗できないので、とても緊張しました。乾燥の度合いが重要で、のーじのチェックが度々入りましたが、出来上がったものを見ると、そのチェックの意味がわかってきます。

無事にみなさんが制作することができ、そして完成させることができて、本当にほっとしました。指導してくださったのーじ、参加してくれたみなさん、ありがとうございました!

海岸漂着ゴミプログラム

 講師:伊谷 玄

 今回は漂着ゴミの清掃活動をしたことのない人に体験の機会を提供することと、何が漂着ゴミになっているのかを体験的に知ることをテーマに設定して実施しました。

30名ほどで30mの範囲に限定して清掃活動を行いました。わずかな距離でしたが、45ℓ袋で16.3袋分のゴミを9種に分別して回収しました。発泡スチロールが一番多く7袋(42.9%)、次にペットボトルとその他プラスチック製品が3袋(18.2%)ずつでした。

 回収したゴミを漁業・船舶系ゴミとそれ以外のゴミに分けると、前者は52.1%にすぎませんでした。つまり海を漂流して海岸に漂着するゴミの半数近くは、日常生活で利用されたもので、市民も関係のあるゴミだったのです。

 また、ゴミ全体の18.4%を飲料用ペットボトルが占めていました。つまり、ペットボトルが飲料容器として利用されることが少なくなれば、海岸漂着ゴミになることも減り、回収作業はずいぶん楽になるということがわかりました。

 最近、企業のCSRなどの活動により、ペットボトルのエコ化は進んでいます。でも、それはペットボトルの原料を減らすことや、リサイクルがしやすくなることに焦点が置かれているものであって、海岸漂着ゴミが減ることにつながるものは見当たりません。海岸漂着ゴミになるペットボトルを減らすには、もっと異なる活動が必要なのだと考えています。

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