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東海大学学生に村人体験プログラムを実施しました(後半)


9月10日の午前。東海大学観光学部の学生17名に、もう3つのプログラムを実施しました。

そして干立滞在最終日のこの日、滞在中に関わった人たちと交流会を開催しました。

【9月10日 午前】

プログラム4 海の恵みをいただこう

島には魚屋も八百屋も肉屋もありません。でも、島人は島の至る所で季節の恵みを得ることによって、食卓を豊かにしてきました。交流会の一品になる材料を調達しに行ってみました。

※インタープリター:伊谷 玄(くまのみ自然学校)

まずは通称「ガダリャー」と呼ばれるカニを穫ります。

このカニはマングローブの生える河口域にいて、浅瀬を歩くと見つけられます。

これが「ガダリャー」。サイズはガサミよりずっと小さいですが、気性が荒く、こうやって水中から攻撃態勢でこちらを見ています。

「イテッ!!!」

やられてしまった!

指がちぎれなくても、すごく痛いんです、このカニの鋏は。

場所を移動して、今度は小さな二枚貝を穫りました。

この広い浜のどこにいるのか、どう探すのが効果的なのか? 自然とつきあう時には、頭も働かせる必要があります。それが、楽しさでもあります。

でもみんなの頑張りで、そこそこの量が穫れました。このあと、それぞれスープにして、交流会でいただきました。

自然の恵みに乾杯!

プログラム5 暮らしの中の唄

集落の暮らしでは、いろいろ場面に古くから歌い継がれた唄があります。いずれも、暮らしの中から紡ぎ出された詩が、八重山という風土の中で唄になりました。唄を通じて島人の心に触れてみます。

※インタープリター:中坂眞吾(海童山童スローツアー)

このプログラムの会場は、沖縄の古民家に暮らす中坂眞吾さんのお家です。

中坂さんは干立の地謡のひとり。さまざまな島の民謡などを唄い継いでいます。地謡は、三線と唄がセットなのが特徴のひとつです。

初めて触れる三線。最初は上手にひけません。そこに方言の唄を重ねる

は簡単ではありません。けれども、音と唄に触れることで八重山の暮らしを少し垣間見ることができるでしょうか。

唄には踊りがつきものです。踊りにも挑戦しました。

プログラム6 島の手業・藁ぼうき

西表地区と呼ばれる干立と祖納は、何百年も前からお米を作ってきた稲作文化の集落です。お米を作ってきた人々にとって、藁はいろいろな生活道具を生み出すありがたい素材。その藁を使った代表的で初心者向けの道具である小さなほうき作ります。

※インタープリター:伊谷美穂(くまのみ自然学校)

まずは藁をこしらえることから始まります。1本の藁から使う部分だけを取り出します。これが結構な手間です。

こしらえ終わったら、ようやく形づくり。一見すると簡単そうに見えたほうきでしたが、なかなか思うようには作れないもの。スムーズに作業ができている人は、苦戦している友だちにコツなどを伝えることで、自らの上達にもなります。

100円であらゆるものが手に入る現代に、小さなほうきを作るために四苦八苦する機会はそうないでしょう。

自然の素材を使うこと、ものを生み出すこと。ここでは今も残っています。

なんとか完成!

持ち帰ってぜひ、使ってみてください。

最後の夜〜地元の関係者との交流会〜

干立での宿泊最後の夜、イルンティ・フタデムラの庭で交流会です。各プログラムのインタープリターとその家族や宿のスタッフと共に、BBQで盛り上がりました。

テーブルに並んだのはお肉だけじゃなく、おばあに教えてもらい再挑戦したパパイヤチャンプルーや、海の幸でつくったスープなど、ここでの体験があって作れるようになったメニューも並びました。

先生やインタープリター一人ひとりからのお話をはさみ、練習した三線の演奏で踊り、夜が更けていきました。

干立での村人体験は自然体験だけでなく、何百年も前から続く暮らしの体験でもあります。都会暮らしの学生たちにとって、初めての体験だらけだったことでしょう。この体験を通じて感じた暮らしと自然のつながりを、日常でもつくり出していってくれることを期待しています。

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